日本には97の空港、飛行場がある。その中には羽田・成田・関空・伊丹・中部といった国際空港もあるが、他方で定期便がないどころか旅客便が全くない空港が10港もある。今回はその紹介。

①礼文~唯一の休止空港~
国土交通省の「空港分布図」を見ると、「礼文空港は、平成21年4月9日から令和8年3月31日まで供用を休止」と注釈がある。そう、礼文空港は真に休止している空港である。ほかの空港は供用休止をしているわけではない。

昭和53年に供用開始、平成14年度末に礼文から稚内までの定期便は廃止。
現在は2回の休止延長をして未だ復活の前途が見えない。


②佐渡空港~数年ぶりの復活へ~
佐渡ヶ島の空港であり、様々な航空会社が就航していたが、平成26年から運休(最後の運行会社は新日本航空)。現在の890m滑走路とは別に2000m級の滑走路を造る計画なども新潟県HPに記載があるが、それより前に就航が予定されている。2023年3月に新潟空港を拠点に新規就航するトキエアである。40席ほどの小型機での就航をもくろみ、あわよくば佐渡ー成田の就航も目指しているところである。




③福井空港~セレスティアル航空という謎~
他方でこちらは謎に包まれている例である。福井空港は福井駅から車で20分ほどのところにある空港である。なお、福井県から旅客機を利用するとなれば小松へ向かう。小型ジェット機やグライダーなどが個人で利用することはままあるわけだが、昭和51年で定期便が休航、チャーター便も平成15年から21年のわずかな期間のみの就航であった。そんなところに2022年の4月にこのような記事が出てきた。セレスティアル航空なる会社が5月1日から福井空港からTDJへのチャーター就航がなされるとの発表である。しかし、どうもおかしい。国交省曰く航空法上の申請がなされていないというわけである。
果たしてこれはなんだったのだろうか...



④八尾空港~再開発が進むのか~
関西の空港といえば、但馬、南紀白浜、神戸、伊丹、関空とあるが、大阪近郊でもう一つ空港がある。八尾空港である。地下鉄谷町線の終点八尾南駅から徒歩圏内にあるこの空港、昔は白浜への発着があったが、ほどなくしてなくなり、現在はビジネスジェットや報道用のヘリなどが利用されているところである。
旧ターミナルがあったところはまさしく殺風景で、天王寺まで20分、梅田まで35分の好立地とは思えないところである。そこで八尾市(と大阪市)により再開発に向けて現在その調査に向かっているところである。


⑤岡南飛行場
昭和63年に開港した新岡山空港が出来る前までは岡南飛行場が岡山の空の玄関口となっていた。
岡山航空なる会社が遊覧飛行を実施している


⑥小値賀空港~船便に勝てない~
これでおじかと読む。2006年3月にオリエンタルエアの長崎便が撤退したために定期便がない。
サイトを見ればわかるが、もう空港を使う気があるのかわからない。

小値賀空港(長崎県HP)

⑦上五島空港~やっぱり船~
こちらも長崎の空港であるが、五島列島の空港はもう専ら福江空港(五島つばき空港)になっている。山を削って作った空港であるためにこれ以上の滑走路延伸も見込めず、果たしてどうするのだろうかというのは気になるところである。
上五島空港(長崎県HP)

⑧慶良間空港
⑨伊江島空港
⑩波照間空港
最後に沖縄県の3空港を紹介する。沖縄県のHPは古いままだがどうやらこれが最新らしい。

このような空港を結びうるのは第一航空である。八尾空港を拠点にしながら遊覧飛行を実施しつつ、那覇ー粟国に不定期就航路線を持っている。
例えば2013年には慶良間空港の路線を期間限定で運行していたりするそ、波照間空港に向けては2022年に就航の準備が進められていたりした。